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No pain, no gain


by sharpens_you_up

いま、会いにゆきます(小説)

いま、会いにゆきます
市川 拓司 / 小学館
スコア選択: ★★★★★

現在公開中の竹内結子さんと中村獅堂さんの映画
いま、会いにゆきます」の原作となった同名小説。

僕はまだ映画は見てません。
前回の「死ぬまでにしたい10のこと」同様、この作品も映画よりも小説のほうが
その世界観に深く奥の方まで浸ることができるのではないかと思ったからだ。

ちなみに僕は「世界の中心で、愛を叫ぶ」も原作本を読みました、これも映画は見てません。
でもあれは「つらい、悲しい、つらい、悲しい」の連続で、ちっとも救われず
僕の感情レベルのベクトルが↓ダウンの方向ばかりに進んでしまい
娯楽許容範囲のゲージを振り切ってしまって感動という感覚を得ることができなかった。
涙も出ず、ただへこみ、ブルーになるだけの作品だったという感想を持っている。

しかし、この「いま、会いにゆきます」は違った。
もちろん悲しいお話には違いないのですが、これはおとぎ話のようなストーリーなので
セカチューのような現実的な「病魔の恐怖」とか「死別の悲劇」にはあまり重点をおかず、
若い夫婦とその幼い息子の「家族の愛」を中心にほのぼのとしたテイストで描かれていた。

僕は映画ではしょっちゅう号泣しておりますがw
小説ではなかなか泣くまでに至らない人間だったのに、これは号泣してしまった。
主人公の「巧」とその妻の「澪」の何気ない会話や息子「佑司」の愛くるしいあどけなさ。
涙腺を緩めるトリガーとなるものが小説の中に、予想できない地雷のように
いたるところに散りばめられているので気を付けないといけない。

まじめで誠実でやさしくて、こんなに愛が溢れている小説があるのか!ってお話です。
非現実的と言ってしまえばそれまでですが、僕はこれくらいのが好きです。
関連サイト(いま、会いにゆきます 小説のオフィシャルサイト)
※このページの「立ち読みする」で少し読めるので読んでみてください。

僕は映画を見るつもりはなかったのですが、
@CHATの「かまるさん」が映画の方にはまってまして、彼はもう4回も見たそうです。
日夜「映画見ろ~映画見ろ~」とお経のように唱えておりましてw
なんと5回目も見るつもりだというので、今週末いっしょに見に行く約束をしました。
彼の映画の話を聞いてみますと小説とだいぶ違うようですので
その違いを探すのも面白いかもしれません。
映画のオフィシャルサイトのキャストを見たら、ノンブル先生もいないし、
小説には出てこないキャラクターがいっぱいいた。
医者も学校の先生も佑司の友達も小説では出てきません。絵本も出てきませんw
関連サイト(いま、会いにゆきます 映画のオフィシャルサイト)
by sharpens_you_up | 2004-12-14 09:38 | 書籍